2010年チリ地震は太平洋側のナスカプレートが大陸側の
南アメリカプレートの下に沈み込んで起きた海溝型地震の
例であり(Mw8.8)、2004年スマトラ島沖地震はインド・
オーストラリアプレートがユーラシアプレートの下に沈み
込んで生じた海溝型地震の例であるが(Mw9.1)、東北地
方太平洋沖地震は太平洋プレートが北アメリカプレートの
下に沈み込んで起きた海溝型地震の例になり(Mw9.0)、
全ての数値はUSGSの公表値になるが、これらを同時に俯
瞰する必要があるだろうと考えることがあった。
アスペリティ仮説に基づけば、プレート境界部の摩擦抵
抗の大きい部分(凸の部分つまりアスペリティ)が滑った
ときに大地震となり、大地震はどこでも発生し得るという
より予め決まった場所で発生し得るといった立場になり、
それ故、宮城県沖地震が懸念されていたことを松澤さんが
以下のURLにて解説している。
http://www.disaster.archi.tohoku.ac.jp
/symposium/forum3/matsuzawa.pdf
そしてアスペリティ周辺のスロースリップの活動状況に
ついては地震予知連絡会が第189回の予知連の議事概要にお
いて報告しており、URLは以下に示される。
http://cais.gsi.go.jp/YOCHIREN/activity/189/189.html
2004年スマトラ島沖地震の3ヶ月後に2005年スマトラ島
沖地震が発生しており(Mw8.6)、その後複数回に及ぶ本
震を経て2010年10月スマトラ島沖地震が発生していること
を鑑みると(Mw7.7)、東北地方太平洋沖地震に関して、
数ヶ月から10年のスパンで物事を眺める必要があるだろう
と考えることがあった。
USGSの公表値については以下のURLで確認することが
できる。
http://earthquake.usgs.gov/earthquakes/eqinthenews/
なまずが暴れる、イルカやクジラが打ち上げられるとい
った経験的予測(これを風評とは呼ばないだろう)に加え、
科学的姿勢をどこまで堅持できるかが問われる場面も今後
多々あろうかと考えている。
2004年スマトラ島沖地震では震源域が長さ1200kmから
1300kmに及び、東北地方太平洋沖地震では震源域が南北約
500km、東西約200kmに及ぶことを考慮すると単なる類似
と考えることは妥当でないといった立場に立つことがある
が、詳細かつ迅速にデータを眺めた上で結論を出し続ける
ことが求められているのだろうと考えることがあった。
乱筆失礼、明日もがんばろう。
では。
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